ドビュッシー&リスト WKPR-8006

田崎悦子(piano)

日本が生んだ世界のピアニスト 田崎悦子、待望のドビュッシーとリストを録音!

ドビュッシー&リスト WKPR-8006

レコード芸術2013年4月号 準特選盤

田崎悦子の演奏は、世界の歴代巨匠の列に加わる、新たな、輝かしく達弁なものである。(真嶋雄大/ライナーノートより)

ドビュッシー:
プレリュード(前奏曲)集 第1集
1 デルフィの舞姫たち
2 帆
3 野を渡る風
4 音と香りは夕暮れの大気に漂う
5 アナカプリの丘
6 雪の上の足跡
7 西風の見たもの
8 亜麻色の髪の乙女
9 とだえたセレナード
10 沈める寺
11 パックの踊り
12 ミンストレル

リスト:
「ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲」(巡礼の年 第2年「イタリア」S.161より)

録音:2012年7月12,13日
千葉市若葉文化ホール


WKPR-8006
STEREO/DSD HDダイレクト録音
発売元:若林工房


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1960年代、10代でひとり日本人留学生もまばらな激動のニューヨークに渡り、ゼルキン、ルービンシュタイン、カザルス、ホロヴィッツらの演奏の渦の中で揉まれ、かの地で国際的ピアニストとして足場を築き、日本人で唯一人20世紀の大指揮者ショルティとシカゴ交響楽団定期演奏会に出演するなど、偉業を重ねてきた稀有なアーティスト田崎悦子。そのパワフルな表現力と鮮烈なピアニズムは、類まれな感じる力と洞察力が加わり、バッハ、ベートーヴェン等の古典を湯気が立ち上がるあたかも今出来上がったばかりの作品に蘇らせ。バルトークや現代曲は、心をえぐり取る感情豊かな物にしてしまいます。

今回、田崎が満を持してリリースしたドビュッシーとリストの新譜は、今や円熟期を迎えた田崎が、深く多彩な心の襞を、生の声として、隈なく引き出したものになっています。ドビュッシーとリストが描いた心象風景は、田崎悦子の美意識をもって鮮やかに現代に蘇りました。
敬虔な祈りのようなデリカシーに満ちたピアニズム、きめ細やかなニュアンスのみならず、芳醇な感性が、激しい苦悩や葛藤が色濃く浮かび上がらせ、一方で時折聴こえる穏やかな旋律は筆舌に尽くし難い艶やかさを謳歌しています。