ショパン・ファンタジア WKPR-8005

田崎悦子(piano)

日本が生んだ世界のピアニスト 田崎悦子、初のオールショパンCDのリリース!!
ポエティックで深海のごとく情感豊かなショパン!!

ショパン・ファンタジア WKPR-8005 田崎悦子

レコード芸術2010年10月号 特選盤
「えっちゃん」が、ついにショパンを録音した。これまでショパンを録音したことは皆無であり、多くのファンから渇望されていたものでもある。その大いなる期待を遥かに凌駕し、このディスクにはショパンの苦悩、不安、絶望、憧憬、安堵、葛藤、希望、焦燥といったあらゆる心の変化や感情が鮮烈に織り込まれ、ショパンが作品に投影した情緒がものの見事に表出されているのである。さらに「えっちゃん」がショパンの心情と人生に心を重ね、ショパンの歩みを丁寧に辿ることによって、ショパン作品は誕生したときと同様に瑞々しく潤沢な生命力を与えられた。それはまさに今の田崎悦子こそが天国のショパンに選ばれたピアニストであり、田崎悦子の演奏こそがショパンの魂を語り尽くしているからに他ならない。
このディスクは、21世紀の輝かしい遺産となるに違いない。(真嶋雄大/ライナーノートより)

ショパン
夜想曲 ホ短調 Op.72-1 (遺作)
同 嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」(遺作)
マズルカ(11曲)
嬰ハ短調 Op.6-2、変ロ長調 Op.7-1、ヘ短調 Op.7-3、イ短調 Op.17-4、
ハ長調 Op.24-2、変ロ短調 Op.24-4、嬰ハ短調 Op.50-3、ハ長調 Op.56-2、
ハ短調 Op.56-3、イ短調 Op.67-4 (遺作)、ヘ短調 Op.68-4 (遺作)
幻想曲 ヘ短調 Op.49
幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61

録音:2010年7月16日
千葉市若葉文化ホール


WKPR-8005
STEREO/DSD HDダイレクト録音
発売元:若林工房


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1960年代、10代で単身、まだ日本人留学生もまばらな激動のニューヨークに渡り、ゼルキン、ルービンシュタイン、カザルス、ホロヴィッツらの演奏の渦の中で揉まれ、かの地で国際的ピアニストとして足場を築き、20世紀の大指揮者ショルティとシカゴ交響楽団定期演奏会に出演するなど、偉業を重ねてきた稀有なアーティスト田崎悦子。そのパワフルな表現力と鮮烈なピアニズムは、バッハ、ベートーヴェン等の古典を始め、バルトークや現代曲までも我が物にしてしまう。

今回、田崎が満を持してリリースしたオールショパンの新譜は、今や円熟期を迎えた田崎が、深く多彩な心の襞を、生の声として、隈なく引き出したものになっている。ショパンの10代の作品とは信じがたい秘めた葛藤を放つ遺作のノクターン2曲、はかなく、哀愁に満ち、優美かつ土臭いマズルカと幻想ポロネーズ、パッションに満ちた傑作中の傑作の幻想曲、…一曲一曲ポエティックで深海のごとく情感豊かな演奏は、世界の歴代巨匠の列に加わる、新たな、輝かしく達弁なものである。