シューベルト:ピアノ作品集-3 WAKA-4161-62

イリーナ・メジューエワ(piano)

まるで哀しみが時を止めて響いているかのよう ―― シューベルトの心を伝える繊細なピアニズム

レコード芸術2012年5月号 特選盤

「…ショパンの『24の前奏曲』がそうであるように、このシューベルトの作った素晴しき『楽興の時』6曲は一つの流れをもった河であると思えないだろうか。愛らしい1曲目から聴き進み、最後の6曲目に至ったとき冒頭の音色がこれほど心に染み入ってくる演奏はそうはない。」 (佐藤利幸/ライナーノートより)

『シューベルト:ピアノ作品集-3』
●disc-1●
2つのスケルツォ D593
ピアノ・ソナタ (第13番) イ長調 D664
楽興の時 D780
●disc-2●
ハンガリー風のメロディ ロ短調 D817
ピアノ・ソナタ (第20番) イ長調 D959
メヌエット イ長調 D334

録音:2011年7月&11月、新川文化ホール(富山県魚津市)


WAKA-4161~62 (CD2枚組)
STEREO/DSD録音


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ロシア出身の実力派メジューエワによる好評のシューベルト・シリーズ、第三弾の登場です。今回は、1819年作曲(推定)の愛らしい「第13番D664」と最晩年の巨大な「第20番D959」という二つの「イ長調ソナタ」を中心に、人気の高い「楽興の時D780」他を組み合わせたプログラム。

2007年以来の再録音となる「ソナタD664」での、さらに表現の幅と深みが加わった解釈は、この奏者のたゆまぬ努力と深化の証。「まるで哀しみが時を止めて響いているかのよう」(佐藤利幸氏)な、詩情溢れる世界へと聴き手を誘います。もうひとつの「ソナタD959」における重厚な構築性も瞠目に値するもの。力強さと繊細さを兼ね備えたピアニズムで、シューベルト晩年の豊穣な世界をドラマティックに謳い上げます。「楽興の時」では、若くして逝った天才作曲家の心に寄り添うような繊細さが見事。

続編にもますます期待が膨らむシリーズ第三弾、お聴き逃しなく。